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大饅頭選手権の中で

長くなる事を残す場として

マグロの魚影が飛ぶ感じ

彼女はマグロだ。
マグロといっても夜の営みで消極的な様子を指したいわけではなく、僕が比喩したいのは泳ぎ続けないと死んでしまう性質だ。彼女の場合、情報を常に取り込み続けないと気が済まない質なのだ。
新しく訪れた居酒屋で、ホテルで、駅で、何かのパンフレットがあれば二三手に取り空いた時間に叩き込んでいるのを目にする。もしくは彼女のiPhoneを使ってあれこれインターネットで情報を取得している事がよくある。僕と彼女がデートしはじめてしばらく、僕との会話を話し半分にしiPhoneを操作しているのを見ると「彼女を楽しませてあげれていないのではないか。そのせいで誰か他の男友達とやりとりしているのではないか」と不安になり勘ぐったりもしたが、たいていその考えはやがて間違っているとわかる。操作し終えた彼女は得た情報を有益な形で提供してくれるからだ。それは居酒屋のコースであったり、ホテルの館内情報や、お得な電車の切符だったり、臨機応変なソリューションだ。


彼女は一緒に居る時にたまに急に眠り出す時がある。上の文章を書いた時もみなとみらいの駅の待ち合わせのベンチの膝の上でスヤスヤしていた。
起きている時は良いパフォーマンスを発揮するけど唐突に眠る。飛影みたいだとも思った。